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学校生活

奈良県立大学附属高校の生活指導の根本方針


本校の生徒綱領の一つである「自立」は、「自律」的な高校生活の歩みとともに形作られるものであると考えます。

細かい約束事を明示し、積極的に規制をして、教員が手を引くように進むことは、わかりやすさを持つ反面、生徒一人一人の自律的に考える力を削ぐことにつながります。社会通念に照らして当然こうあるべきだと先だって示す指導は、時代の変化に柔軟に即応していく人を作ることにはならないということです。

県大附属高校の生活指導は決して、何でもありの放任主義ではありません。毎日の学校生活の中で、生徒たちに試行錯誤の場面を用意し、教育諸活動の中で、誤りを恐れずどんどん挑戦してもらいたい。不明があれば、積極的に教員に向かって議論を持ちかけてもらいたい。具体的な方向性を示さずにただ方途を与えて待つわけですから、放任に見えるかもしれませんが、本校では、目を離さない・手を離さない・心を離さない教員が、のびのびと自分の信じる道へひたむきに進む生徒に寄り添っていきます。

さまざまな失敗体験と成功体験は、「自律」的に「自立」する人作りの基礎をなします。

高校という小さく、しかし確かに守られた社会の中で、当たり前のことが当たり前にでき、同時に、立ちはだかる新たな壁を他者とのコミュニケーションを通して乗り越えていく力を育みたい。

常識を疑い新たな常識を作る人、身勝手にならず他者を尊重できる人、広く他者との関わりの中で協働できる人、自ら考え行動できる人。変化の激しい時代を生きる力を養うことを目指して、本校の生活指導は生徒を支援していきます。
1. 何でもありではありません。誰もが安心・安全に生活できるような配慮が自然とできるように指導しています。
2. 制服ではなく、標準服を用意しています。学校という場にふさわしく、かつ、自分らしくあるように服装を選ばせています。標準服着用を通じて、フォーマルという意識も学ばせています。
3. 頭髪や装身具について、細かい禁止事項を示していません。学校という場や学びの場面に対して、ふさわしいかどうかを自己点検できるように指導しています。
4. チャイムを鳴らしません。時間を忘れて学習や仲間との時間に集中するわけですが、そんな楽しい時間にもけじめを付けられるように指導しています。
5. スマホを禁止していません。探究的な学習活動のためにうまく使いこなせるように指導しています。アプリを利用しての学習活動に加え、マナー・モラルについても学ばせています。
6. アルバイトは保護者の同意・責任を前提とした届出制にしています。家庭事情には十分配慮しますが、わずか3年の学校生活をできるかぎり豊かにしてもらうために、授業や課題作成といった学習と、生徒会や各種委員会、部活動といった課外活動に打ち込むよう指導しています。
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